絵のアイデア・発想法

■KJ法 グループ化と関係性の矢印で右脳トレーニング⑧

2021年10月4日

KJ法

KJ法はブレーンストーミングとセットで行うとより効果的です。
ブレーンストーミングを楽しかったねで終わらせず、出てきたアウトプットを実用的なアイデアにブラッシュアップするためにも押さえておきたい手法です。

 

この記事で説明する項目の一覧です。

1.KJ法とは
2.KJ法のやり方
3.絵のテーマ探しなどにKJ法を利用する

 

それでは個別に解説していきます。

1.KJ法とは

KJ法とはブレーンストーミングなどで大量に出てきたキーワードやアイデアをグループ化して整理し、課題や問題点、やるべきことなどを可視化する手法です。

川喜田二郎氏(東京工業大学名誉教授)が考案し、彼のイニシャルを取ってこのように呼ばれます。
例えば、大量のアイデアやキーワードが出せたとしても、それ単体では単なる思いつきや大した意味をなさないもののように思える場合、KJ法でグループ化して整理することにより、実現可能で有用なアイデアへと昇華させることがしやすくなります。

一見、理屈的で左脳っぽく思われるかもしれませんが、グループ化やそのネーミング、視覚化、実現可能なアイデアへの発展は柔軟な発想が必要とされるので、右脳のトレーニングにもなります。

 

2.KJ法のやり方

① ペンと、メモカードや付箋などを用意する
(単語帳みたいなカード、ポストイットみたいな糊付きのもの等)

② ブレーンストーミングなどを利用して、アイデアや思いついたキーワードなどを大量出力し、上記で用意した紙にメモしていく。
文章ではなく、単語(キーワード)で書いていく。

③ 出尽くしたところで、カードを分類する。
同じカテゴリーやジャンルに属するものをグループ化していく。
どのグループにも属さないもの(一匹狼)はそのまま置いておく

④ グループ化がしっくりこないときは、再びバラバラにして、やり直す

⑤ グループに名前を付ける。
その名前をカードに書き込み、「ラベル(表札)」とする。

⑥ 同じグループのカードを積み重ねる。先頭に「ラベル」を置く。
すべてのグループに名前が付けられ、ラベルが一番上にある状態にする

⑦ すべてのグループを眺めて、類似したグループ、近い関係にあるグループは隣同士になるように並べ替える。

⑧ グループ間を線で結び、さらに関係性を記入し、図解化する。
関係性は以下のおおよそ4つに分類できる。
「因果関係」「相互関係」「同等関係」「対立関係」。
関係性が分かったら、種類に応じた矢印や記号で結ぶ。

・因果関係……原因と結果
→→で結ぶ

・相互関係……互いに作用しあっている関係
←……→で結ぶ

・ 同等関係……類似したもの、同列のもの
――、または==で結ぶ

・ 対立関係……対立または反対の関係
←X→で結ぶ

⑨ 図解化を踏まえて、言葉(文章)にする
全体の関係性を言葉にして初めて、ふわふわして捉えどころのないアイデアや問題点を人間は認識できます。
言葉にすることで、記憶できるし、行動にも繋げられるのです。

 

3.絵のテーマ探しなどにKJ法を利用する

何を描いていいか分からないという悩みを持つ人は意外と多いみたいですね。
目に付いたものを片っ端から描けばいいというのはアドバイスにならないようです。

「なぜ描けないのか」「なぜ絵のテーマが見つからないのか」という議題で一人ブレストをしてみるのも一手です。
自己批判はしないように気をつけながら、考えられる理由をじゃんじゃん出して、KJ法で整理してみましょう。

人目を気にしすぎ、自分にダメ出しし過ぎ……などはすぐに思いつきますが、それ以外の理由も出てくるかもしれません。理由が分かれば、対策もできます。

また絵のテーマ探しは自分の好きなもの、関心のあるものを列挙することから始めてはいかがでしょうか。
大量に出てきたら、KJ法で整理してみましょう。
嗜好の傾向が浮かび上がってきて、自分でも気づかなかった一面が分かるかもしれませんね。

 

まとめ

KJ法はブレーンストーミングなどで大量に出てきたアイデアやキーワードを整理、分析する手法の一つです。

グループ化して、グループごとに名前をつけ、
そしてグループ同士を
「因果関係」「相互関係」「同等関係」「対立関係」
などの矢印や記号で結び、
全体を文章で言い表すというものです。

絵のテーマ探しなどでも使えるので、お時間のあるときにでもやってみてください。

 

補足
KJ法は整理、分析する手法なので論理的であり、右脳トレーニングとは関係ないように思えるかもしれませんが、グループ化やラベル付け、関係性の気づきなどは右脳が大いに活躍します。

また2の③に出てきた一匹狼のアイデアやキーワードこそ、面白いものを含んでいる可能性があるので、KJ法の全ての作業を終えた後に余力があれば、また展開させてみるのも面白いでしょう。

 

               (以上です)

 

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