海はスケッチしながら描いても動くので難しいですし、写真を見ながら描いても表面が細かすぎて完璧に似せるのは難しいですよね。
海の表情はたくさんあるので一概に言うのは難しいですが、初心者の方むけになるべく簡単なコツを書いてみます。
海の描き方で一度でも悩んだことがある人はぜひ読んでいってください。
この記事で説明する項目の一覧です。
1.海を描く簡単なコツ |
それでは個別に解説していきます。
1.海を描く簡単なコツ
忙しい人むけにササッと読める簡単なコツをまず書きます。
①うねり、水面の表情
②海の色
③波の形
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※もう少し詳しく知りたい方や、コツの元となった理由などを知りたい方は引き続き読んでみてください。
2.うねり、水面の表情
海は小さな波、凹凸、うねりの連続です。
これの描き方を押さえておけば、静かな海の表情は8割くらい何とかなります。
真上から海を見たとしたら、海は盆地のような状態が連続しています。
遠近法の理屈で、遠くほど横長になります。
陸から見ると横長の盆地の連続です。
盆地の上端の輪っかは光がたくさん当たるので明るく白っぽい色になります。
盆地の中は濃く深い色になります。
遠近法の理屈で、手前の盆地は大きく、奥にいくほど細く小さくなります。
面倒なときは楕円形の左右が尖った形(横長の目の形)を連続して描くことで表現できます。
楕円形の中を濃く、周囲を白っぽくすることで、鑑賞者は海の凹凸だなと認識してくれます。
3.海の色
①空の色を映す鏡
南の海は緑がかった明るい色、北の海は紺色の重たい色なんてお約束どおりに描いてもツマラナイときがあります。
南の海でも濃い青、紺色や群青色もありますし、逆もまたしかりです。
海は空の色を映す鏡だと考えましょう。
快晴であれば水色がかったり、緑っぽくなりますし、雲天であれば灰色がかった重たい色になります。
②砂浜や海底の色
岸に近いところは海底や砂浜の色に左右されます。
南の島の白いビーチは砂ではなくサンゴの死骸が石化して粉末になった場合は本当に真っ白になっていたりします。
灰色の砂や砂利のビーチだと緑がかるのは限られますが、日差しが強いと多少はエメラルドグリーンっぽくなります。
③太陽のある位置
太陽が正面にあるとき、水平線辺りは光が反射して白っぽくなり、途中で濃くなり、岸に近づくほど明るくなり、波打ち際で緑がかった明るい色になります。
太陽が背中側にあるとき、手前が明るく、奥にいくほど濃くなります。
面倒なときはグラデーションで少しずつ変化させればいいですが、大抵の海はどこかで色の変わる潮目?境い目があります。
海をスケッチするなら不自然な色にはならないでしょうけど、想像で描くときは写真などの参考資料を見るのに加えて、太陽の位置を意識するようにしましょう。
4.波の形
①サーフィンできるような波
波は沖側の水が押し寄せて、なおかつ陸側の水を巻き込むので大きくなります。
真っ平らな海面で波だけがピョコンと上に飛び出している訳ではありません。
波の陸側は凹ませましょう。
波の色は天気にもよりますが、盛り上がった中ほどは明るい水色で、波の上部は真っ白な泡になっています。
②波打ち際の崩れた波
泡の連続です。
砂浜の色の上に泡の白い繋がりを描くことで、鑑賞者は崩れた波だと認識してくれます。
所々、砂浜の色が透けて見えるように描くことで水の透明感も表現できます。
陸側の海の水から離れた所に白い泡の帯を描けば、その間は透明の水なんだなと認識してくれます。
5.まとめ
①うねり、水面の表情
海の表面の凹凸は左右の尖った楕円形の連続。
楕円形の中を濃く、周囲は白っぽく塗る。遠近法の理屈で手前は大きく、奥ほど細く小さく描くことで鑑賞者は海のうねりなんだなと認識してくれます。
②海の色
海は空の色を映す鏡。快晴のときは明るく、雲天のときは重い色を混ぜる。
また海底や砂浜の影響を受けるので真っ白の砂浜のときはエメラルドグリーンになる。
日本の砂浜は薄い茶色か灰色が多いので緑がかるけどそこそこにしておいたほうが無難。
③波の形
サーフィンできるような波は陸側を凹ませる。
波の色は中ほどが明るい水色、頂上付近は泡の色で白くなっています。
波打ち際の崩れた波は砂浜の色の上の、海の水から少し離した陸側に白い泡を連続して描くことで、その間は水なんだと認識してもらえるし、水の透明感も表現できます。
オマケ
白い砂浜の色は日本のビーチの場合、白に茶色を混ぜるより、白にオレンジを混ぜたほうが温かみのある色になります。
管理人の好みですので、あとはテキトーに調整してください。
(今回は以上です)