連想とは少し違う芋づる式の右脳トレーニング方法の紹介です。
絵で何を描けばいいか分からないときに役立つかもしれない発想法の一つです。
ネットサーフィンという言葉は最近あまり使わなくなりましたが、インターネットのウェブサイトの閲覧で興味のあるものを辿っていく行為のことで、次から次へと乗り換えていくさまをサーフィンに例えたものです。
興味や勘に任せて辿っているうちに、まったく未知の世界へ行き着くこともあります。
ただし、これは目的を持った能動的な行為とは異なり、いきあたりばったり的な遊びや暇つぶしの側面があります。
これを意思や目的を持った能動的な行為として行うのが、チェーンリアクション方式(芋づる式)の右脳トレーニングです。
チェーンリアクション方式には以下の4種類の項目があります。
1.テーマを決める |
それでは個別に解説していきます。
1.テーマを決める
これは面白いと思ったものをメモすることから始まります。
そして、メモしたまま忘れるのはモッタイナイと思えるものは優先順位が高いので、以下に着手します。
ココでは例えば、「コンセプチュアル・アート」が気になったとして、これをキーワード(お題)としましょう。
2.関連情報を集める(水平方向)
コンセプチュアル・アートとは何? と言葉の定義から始まって、発生するに至った経緯や、どういった作品があるのか集めます。
もっとも有名な作品の一つにマルセル・デュシャンの「泉」(男性用小便器にR. Muttという偽名の署名をした作品) があります。
関連アーティストや作品もどんどん辿って集めましょう。
西洋だけでなく日本にも関連するアーティストがいますので網羅しましょう。
ちなみにオノ・ヨーコ氏はコンセプチュアル・アートの外縁アーティストと位置づけられています。
3.気になるものを深堀りする(垂直方向)
集めるだけ集めたら、今度は一つの概念、一人のアーティスト、一つの作品について掘り下げます。
複数のものを掘り下げても構いませんが、力が分散しないように気をつけてください。
その概念や作品が生まれるに至った経緯、社会に与えた影響、なぜ評価されるのか等、調べることはたくさんあります。
4.展開する(連想する、発想する)
ココからが本題です。
これまでは単なる調べ物と大して変わらない作業でしたが、ココからは右脳を使って「自分ごと」として「アウトプット」してもらいます。
自分の身の回りで関係のありそうなもの、別の使い方をしてテーマに沿ったもの(今回はコンセプチュアル・アートになりそうなもの)を思い出したり、探したりします。
そして名前を付けてみる。
さらにもっともらしい解説を付けてみる。
どうやったら面白くなるか、ネーミングのルールも考えてみる。
先人の概念を借りて、新しいものをモチーフにしてもいいですし、先人の概念を否定するような真逆の概念も面白いかもしれません。
コップをただ液体を飲むための道具と捉えるのではなく、何かを貯めたり、小さな花瓶にしたり、何かに被せる蓋にしたり、極小の魚の水槽にしたり……いろんな用途が考えられるし、そもそも何かの道具という概念から離れてもいいかもしれません。
そうして自分なりの新しい概念を見つけたら、名前を付けてみましょう。
おそらく世界初ですから、立派なアートですよ♪
さらに例えを出せば、(火炎瓶の代わりに)「花束を投げる男」の壁画で有名なバンクシーは芸術の概念に対するアンチテーゼを表現していますので、もはや概念は必要ない(という概念)かもしれません。
これを元に「概念は必要ないという概念」を例えば、逆さにしてみる、入れ替える、追加する、分解するなどをした場合、どういったものになるか考えてみるのもいいでしょう。
少し頭が痛くなるかもですね。 ^^;
補足
今回はキーワード(お題)を「コンセプチュアル・アート」を例にしましたが、もっと日常的なもの、平凡なものを対象にしても構わないので、そこから水平方向、垂直方向へと調べ尽くして、自分ごととして出力する時間を作ってください。
「オズボーンのチェックリスト」も利用してもいいでしょう。
考える時間、アウトプットすることがもう創造になっていますので、Vlogにしても面白いかもしれませんね。
(以上です)