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■色の作り方(混色)、コツ、混色でできる主な色25種を一挙ご紹介

2021年9月22日

混色、色の作り方

 

※混色(色の作り方の基本編)はコチラをご参照ください。
この記事は続編、詳細編です。

アクリル絵の具の色の作り方(混色)を解説する前に、混ぜても絶対にできない色があることを説明します。
それは鮮やかな赤青黄色です。
赤青黄色が混色で作れない理由は3原色と言われる「すべての元となる色」だからです。
逆に言えば、これら以外は混色すれば何とか近い色はできます。

この記事では混色の基本と、混ぜて作れる主な色、コツなどを解説します。

 

この記事で説明する項目の一覧です。

1.色の作り方(混色)の基本
① 色相環
② 補色
③2次色
2.混色でできる主な色の一覧 25種
3.色の作り方(混色)のコツ

 

それでは個別に解説していきます。

 

1.色の作り方(混色)の基本

色相環 (しきそうかん)

色相環、三原色
まず色相環を見てください。
3原色のところに三角の角があります。
ちなみに色相環とは色を円状に並べたものです。

 

補色 (ほしょく)
色相環の反対側にあるものを補色といって、隣どうしに置くと目がチカチカするなど反発しあう組み合わせです。
黄 vs 紫、
緑 vs 赤、
青 vs オレンジ色……などの組み合わせです。

 

2次色
3原色のうちの2つを混ぜてできる色を2次色といいます。
2次色は以下の3つです。
黄色+青=緑
青+赤 =紫
赤+黄色=オレンジ色

逆の言い方をすれば、2次色を作りたいときは一番近い3原色を2つ混ぜるとできます。

 

3次色
色相環で、2次色と3原色の間にある色です。
色相環の両隣の色を混ぜればできます。
具体的には、3次色は以下のように混ぜればできます。

黄色+緑=黄緑
緑+青 =青緑
青+紫 =青紫
紫+赤 =赤紫
赤+オレンジ色=赤みがかったオレンジ色
オレンジ色+黄色=黄色がかったオレンジ色

最後の2色の呼び名はイマイチですが、これが一般的なので仕方ありません。 ^^;

 

2.混色でできる主な色の一覧 25種

主だった色を混色で作るとき、何色と何色を混ぜればいいか一覧にしてみました。
色相環の時計回りの順番で説明します。

クリーム色=黄色+白
アイボリー(象牙色)=白+[黄色+茶色]極少
オフホワイト=白+黄色極少、または白+オレンジ色極少
ベージュ=白+黄色+[赤+黒]少々
オリーブ色=黄色+緑+黒
カーキ色=黄色+[赤+黒]少々、または黄色+茶色+白
(※カーキ色は日本人の多くが誤解している迷彩服のような深緑色ではありません。語源のkhakiは土埃です。淡い茶色のことです)
黄緑=黄色+緑、または黄色+青少々
オリーブ色=黄緑+黒、または黄緑+青少々
抹茶色=黄色+[青+黒+白]少々
緑=黄色+青
エメラルドグリーン=緑+青+白
ターコイズブルー=青+黄色少々
水色=青+白
紺色=青+黒、または青+赤少々
青紫=青+赤少々
紫=青+赤
赤紫=赤+青少々
藤色=紫+白
ピンク=赤+白、または赤紫+白
茶色=赤+黄色+黒少々、または赤+黒少々、赤+緑少々
黄土色(土色)=黄色+茶色、または黄色+赤+黒
オレンジ色=黄色+赤
肌色=白+茶色少々、または白+オレンジ色少々
黒=赤+青+黄色(三原色を混ぜる)、または青+茶色(紫がかった黒→宇宙などに向く)
灰色=三原色を混ぜてできた黒+白

※絵の具のメーカーによっても色は微妙に異なってくるので、この一覧を目安に調整してみてください。

 

3.色の作り方(混色)のコツ

薄い色をベースに、少しずつ濃い色を足していく
その方が色の変化が見やすくなります。
逆に、濃い色をベースに白などを足していくと、なかなか明るい色にならず、大量の白が必要になります。

 

②混色するのは3色まで
それ以上混ぜると濁った色、くすんだ色になります。
彩度を落とすためにわざと4色以上を混ぜるのであれば問題ないですが、それ以外は混ぜる種類を少なくしたほうが発色のよさを維持できます。

 

③混ぜるのはしっかりと
面相筆などの細い筆で混ぜると混ぜ残しがあって、後から色が変わってきてしまうことがります。
パレットの隅まで見て、均一になっているのを確認しましょう。

 

④混色は余らせる覚悟で多めに作る
同じ色は二度とできないと言われています。
描いている途中で混ぜた色が足りなくなると、後から作った色との境目ができてしまう場合があります。
なので多めに作りましょう。

 

⑤混ぜて作った色をいきなり使わない
混ぜてできた色をすぐ本番の紙やキャンバスに乗せないほうがいいです。
余分な紙などに薄く伸ばしてみて、イメージ通りの色かどうか確認してからのほうが無難です。

 

⑥暗くしたいとき黒はなるべく使わない
ある色を暗くしたいとき、黒を混ぜるのは手っ取り早いですが、ベタッとした面白みのない色になってしまう場合があります。
そういうときは補色となる色相環の反対側の色を少しずつ混ぜて暗くすると深みやツヤが残った色になります。

例えば茶色を作るとき、赤+黒だと色が沈みすぎという場合があります。
黒の代わりに赤の補色である緑を混ぜると、ベタッとした暗さにならずに、ある程度の彩りを残した暗さにできます。

 

補足
色の作り方、混色のやり方は唯一絶対ではないので、試行錯誤しながら自分なりのやり方を試してみてください。

色を暗くするとき黒をなるべく使わないようにするためには補色を覚えておく必要があります。
赤を暗くしたいときに黒を混ぜるのではなく、色相環の反対側にある緑をほんの少し混ぜると渋い赤になります。

赤+黒と、赤+緑、どちらがイメージに近い色なのか一度ご自分で実験してみることをオススメします。
おそらく、黒を混ぜたときより緑のほうが鮮やかさが残っているはずです。
黒は周囲の色を吸収してしまって、ベタッとした面白みのない感じになってしまうからです。

色相環の黄色、青、赤の場所をココで覚えて帰ってください。
この3原色のうち2つを混ぜれば2次色ができます。
色相環の6色の位置が分かれば、補色もおのずと分かります。
補色を覚えてしまうと混色のとき楽ですよ~。

 

               (以上です)

 

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