お金はないけどプレゼントはしたいという人や、絵を描く趣味はあるけど人様に自分の作品をプレゼントするのは恥ずかしいと思っている人へ、いい方法がありますよ。
絵を描く趣味はないという人や初心者でも、根性さえあれば描けちゃう白黒写真みたいな人物画の制作方法を解説してみます。
この記事で説明する項目の一覧です。
1.向いている人、向かない人 |
それでは個別に解説していきます。
1.向いている人、向かない人
この写真みたいな人物画の描き方は、時間と集中力と根性のある人むけです。
絵心や画才が有るとか無いとか関係ないです。
必要なのは根性です。
面倒臭がりの人には厳しいかもです。
絵心が有るとか無いとかは、「形を捉えるのが上手か否か」ということですよね。
今回、形は転写するので才能は関係ないです。
作業です。
やるかやらないか、それだけです。
これは筆者の私見ですので、読み飛ばしても構いません。
プレゼントは、その物自体の魅力より、もらう人のことをどれだけ真剣に考えたか、どれだけ時間をかけたかというのも大事な要素だと思います。
高価なブランド物をポンと買い与えるのも愛の証しかもしれませんが、それを買うためにどれだけ努力したか、どれだけ頑張ったかというストーリーも大事だと思うんですよね。
でも苦労したなんて、わざわざ言っちゃあ台無しですよ 笑
絵であれば、プレゼントをもらう人がまともな人なら、どれだけ時間がかかったか分かってくれます。
その労力を評価してくれるはずです。
そうであって欲しいという筆者の希望的観測もかなり含まれていますけど…… ^^;
2.準備するもの
鉛筆はHBと2B、削るためのカッターナイフ、消しゴムは練り消しゴム(200円くらい)、相手の写真→白黒コピー2枚
……以上を用意してください。
制作時間は20時間くらい覚悟しましょう。
1回目で上手くいったら10時間で済みますが、初心者の人は20時間を覚悟しておけば気が楽です。
2時間でもある程度のものはできます。
まずはやってみてください。
3.描き方の手順
①まず相手の写真を入手する
ピンボケでない、なるべく大きな画像か写真のほうがいいです。
②A4サイズくらいに拡大コピーする
1)写真であれば、コンビニのコピーは原稿タイプを
文字/文字+写真/写真
と選べるはずなので、写真を指定してください。
粒子の細かいコピーができます。
1枚目は普通の濃さで、2枚目はかなり濃くコピーしてください。
(濃淡をハッキリさせるためです)
2)画像であればA4かA5サイズくらいのワード文書に貼り付けて、PDF化してコンビニでプリントします。
白黒にしてください。
2枚出力するうち、1枚は濃くしてください。
③下書きの転写
転写は3通りあります。
トレース、カーボン紙、マス目です。
それぞれ説明します。
1)トレース
もちろんトレース台なんか持ってないと思いますので、ガラス窓を使います。
原稿の上に描く紙を重ねて、セロテープなどで軽く留めてズレないようにします。
ガラス窓に押し当てて、原稿をなぞるようにして描き写します。
輪郭、目、鼻、口などを形と位置が分かる程度に薄く描いていきます。
2)カーボン紙
100均でも売ってるはずですが、買いたくなければ原稿の裏を2B以上の濃い鉛筆で黒く塗ります。
輪郭やパーツの部分だけで十分です。頬の辺りや背景は塗らなくても大丈夫です。
原稿を上にして、描きたい紙を下にして重ね、セロテープなどで軽く留めます。
原稿を爪楊枝かインクの出なくなったボールペンなどで輪郭やパーツの部分をなぞります。
3)マス目(グリッド線)
原稿をコピーして、1cm刻みで線を引き、マス目を作ります。
絵全体の2分の1,4分の1と細かくしていく方法でも構いません。
描くほうの紙は裏側にマス目を作ります。
輪郭やパーツをマス目どおりに写していきます。
左から何番目、上から何番目のマス目というふうに数えて、マス目の線と輪郭線との交点に印をつけて、交点どうしをゆるやかな曲線で繋いでいきます。
完成したら、裏側のマス目は消します。
もし裏だと見えにくいという場合は表でも構いません。
下書きが終わったらマス目は消してください。
④鉛筆を削る
鉛筆はHB、2Bがあれば、とりあえずは描けます。
4B、6Bがあれば尚いいです。
鉛筆は長く削ります。
木の部分は2cm、芯は1.5cmくらい削り出すようにしましょう。
こんなに長く削る理由は鉛筆を寝かせて塗るからです。
立てると強く当たってしまい、微妙なニュアンスの陰影を描けないからです。
⑤鉛筆で着色
ひたすら薄く薄く着色していきます。
鉛筆は机に置いて、上から4本指を揃えて、つまむように握り、寝かせたまま塗ります。
一発で濃くしないのがコツです。
鉛筆を立てると紙に点で当たりますが、寝かせれば線や面で当たるので均一な塗りがしやすくなります。
すごく濃くしたい所だけ文字を書く握り方で鉛筆を持ちます。
それ以外は寝かせて薄く薄く何度も重ねていきます。
ほうれい線や目尻、涙袋は気をつけてください。
強く塗ると老けて見えます。
最後まで濃く塗らないように、周りとの兼ね合いやバランスを確認しながら少しずつ塗ります。
⑥失敗する理由
1)一度に濃くしてしまった
下書きをしっかり転写したら、後は塗り絵と一緒です。
似ないはずがないので、もし失敗したとしたら、一度に強く塗ってしまったからです。
もしくは全体のバランスを見ずに濃くしてしまったからです。
作業の途中で離れて見る、チェックするというのを何度もやってください。
2)練り消しゴムを買うのをケチった
練り消しゴムは必須です。
200円前後で買えます。
普通のプラスチック消しゴムだと黒鉛がついて滑ります。
練り消しゴムで上からポンポンと叩くようにして黒鉛を吸い取るようにして消しましょう。
練って、先端を尖らせることができるので、細かい部分の調整にも便利ですよ。
⑦失敗したら、もう一度
絵心は関係ないです。画才も関係ない。
だって下絵は転写したんですから。
後は塗りの慣れです。
1回目よりは確実に上達します。
たぶん2回目でプレゼントできるレベルに達するはずです。
2回描いた人は渡すときに20時間くらいかかったと申し添えましょう。
たぶん感激してくれるはずです。
4.注意点
顔にコンプレックスを持っている人もいるので、全員が喜んでくれるとは限りません。
そういう場合は、受け取る人の好きなアニメキャラや芸能人でもいいかもしれません。
白黒写真みたいな絵を描く方法を伝授しましたので、このやり方をマスターしたらアニメや漫画の模写は楽勝です。
繊細なグラデーションがなく、ベタ塗りでOKだからです。
先方が喜ぶのが第一ですので、何を描くかリサーチするのもいいですね。
(以上です)