絵のお悩み解決

■人物画、顔の描き方 老若男女別

2021年12月4日

顔,描き方,正中線,赤道

モデルさんがいればしっかり観察してその通りに描けますが、ギリシャ神話の神々や、歴史上または想像上の人物を描こうと思い立ったら、簡単にはいきません。
ある程度の参考資料や画像は見るとしても、最後は自分で考えないとバランスがおかしくなったり、歪んでしまったり、他人の著作物と似てしまうかもしれません。
そうならないように顔の描き方の基本、アタリの取り方を押さえておきましょう。

 

ここで解説する項目の一覧です。

1.顔の描き方の基本
2.見上げている顔と、うつむいている顔
3.男女の描き分け
4.子供と老人

 

それでは個別に解説していきます。

1.顔の描き方の基本

①縦長の地球儀(卵型)をイメージ
経度はまずは一本だけ。顔の中心を通る正中線として使う。

②赤道または少し上の緯度に目尻、目頭を乗せる。

③目の大きさと、両目の間隔は同じ。
顔の幅は目の大きさの4倍。
目の大きさの半分を目尻に足すと、だいたい顔の端になる。

④目尻どうしを結ぶ線と顎の中間に鼻の下辺がくる。

⑤鼻の下と顎の距離を三等分して、上から3分の1の所に口(上唇と下唇の境目)がくる。
口から顎までが3分の2。

⑥正中線で使った経度から90度開いた所に経度をもう一本ひく。
その経度と赤道の交わる所から耳が始まり、赤道の少し上に膨らみ、最後は鼻の下辺と同じ緯度で終わる。

※個人差があるので、あくまで参考程度にして、あとは自分で調整してください。

 

2.見上げている顔と、うつむいている顔

①見上げている顔
正面のときは赤道が横一直線だったのが、上向きの弧になり、一周すると横長の円形になる。
目、鼻、口が縦の中心に集まる。額が狭くなり、顎から喉の面積が大きくなる。
見上げる角度が大きくなると、額や目はだんだん小さく横長になり、鼻の穴が大きく見える。

 

②うつむいている顔
正面のときは赤道が横一直線だったのが、下向きの弧になり、一周すると横長の円形になる。
額が広くなり、目と鼻先の距離が伸び、鼻先と口と顎が下に集まる。
うつむく角度が大きくなると、頭頂部の面積がだんだん増える。

 

3.男女の描き分け

①男性
・ 輪郭は縦長の六角形(上辺と下辺は水平)
・ 眉を太く
・ 首は太く短く
・ 口は大きめ
・ ガッシリした顎(逆の台形)。エラを張る

 

②女性
・ 輪郭は卵型
・ 眉を細く
・ 首は細く長く
・ 口は小さめ
・ か細い顎(逆三角形)。エラは丸く。

 

4.子供と老人

1)子供
・輪郭は大人より丸みを帯びた卵型。丸顔に近い。
・ 赤道(目尻を結ぶ線)の位置を下げる。
北半球の割合を増やす。あとの配置の割合は同じ。
・ 目はやや大きく。男児も女児もエラは張っていない。

 

2)老人
・ 輪郭は青年や中年より一回り小さい。形は縦に長くするというより横幅を削った卵型。
・ 目がくぼんでいる。
・ 目尻は下げる。より正確にいうと、下げるというより瞼の肉が垂れ下がっている感じ。
・ 涙袋、目の下の膨らみを描く
・ シワを描く。額の横線、ほうれい線、上唇の縦線
・ 口がへの字に近い。両端が少し下がる
・ 頬の肉が垂れて、顎のラインにかかる感じ
・ 目の下、頬の横などに所々、シミがある

※上記の老人の要素をすべて描き込むと、魔女のような凄い顔になるかもしれません。 ^^;

※老けすぎと思うときは、ほうれい線だけでも年齢を感じさせることができますので、他の要素は薄くしましょう。

 

 

補足
上記の老若男女の描き分けはあくまで一般的なものなので、実際は千差万別です。
太っていたり痩せていたり、さらには身長によっても顔の長さが違ってくるし、国籍や人種の違いもあるので千差万別の顔かたちになります。

それでも頭蓋骨の形はそんなに極端には変わらないので、この記事で解説したことを使えば、ある程度の基本は押さえられるはずです。
描いてみなくては学習できないこともあるので、いろいろ試してみてください。

 

               (以上です)

 

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