絵のアイデア・発想法

■画像・動画検索で鍛える右脳トレーニング⑨

2021年10月10日

画像・動画検索、右脳トレーニング

今回の右脳トレーニングは画像や動画に限って脳内を検索する方法です。
人間の記憶はときどき思い出してあげないと深く沈み込んでしまって、取り出すのに時間がかかります。
ふとしたきっかけで浮かび上がってくることもありますが、それを大量かつ強制的にやるトレーニングです。

毎日同じことの繰り返しをしていると同じシナプス、同じ神経回路しか使わなくなって、余った領域の活性がだんだん下がっていきます。
そうなると限られた引き出しの中からアイデアをひねり出さなきゃいけなくなるので、ありきたりのものしか出てこなくなります。
そうならないように時々は喝を入れてあげてください。

 

この記事で説明する項目の一覧です。

  1. 画像しりとり
  2. 関連動画大量出力
  3. 走馬灯

 

それでは個別に解説していきます。

1.画像しりとり

普通のしりとりは末尾の文字から始まる言葉を探すものですが、絵の中にあるものと関連する絵を連想していく方法です。

例を挙げます。

例1)しりとりの「り」から始めて、リス
→しっぽがふさふさしているのはキツネも似ている
→(キツネ色のものを脳内検索→料理でよく使われる言葉)
→キツネ色に焼かれたトンカツ
→揚げる鍋……と延々と出てきます。

とりとめがないので、動物しばりにしてみましょう。

例2)リス→しっぽがふさふさはキツネも同じ
→(キツネと来たら)タヌキ
→アライグマが似ている
→クマ→鮭(おっと動物ではない)
→(クマといえば)シロクマ、パンダ
→(パンダが面白そう。他に白黒の動物を検索)
→シマウマ
→(お尻にかぶりついてる)ライオン
→(ライバル?)トラ、ハイエナ
→(トラが面白そう)→(またシマシマ?→シマシマの動物を脳内検索)
→うり坊(イノシシの子供)……と少しハードルが上がります。
文字で繋げていくのではなく、見た目の特徴が似ているもので繋げていく方法です。

スタートの絵(名前)と〇〇限定というのは自分で設定してみてください。

 

2.関連動画大量出力

右脳トレーニング③で紹介した「関連語大量出力」は例えば、世の中にある「赤い」ものを30分以内に50個出すというものでした。
これを動画縛りでやります。

例1)
今まで見てきた「速いもの」の動画を脳内で検索します。
剛速球(具体的なピッチャーの動画と共に思い出す)、快足(陸上100m競技など)、豪快なシュート(サッカーの弾丸シュートなど)、速すぎるスマッシュ(バドミントン)、テニスの弾丸サーブ、飛行機、新幹線、F1レーシングカー……など

例2)
映画のワンシーン
テーマや縛りは自分で自由に設定してください。
ラブシーンでも格闘シーンでも、カーチェイス、何でもOK。
ただし動いていること、動画で思い出してください。

例3)
早送り再生
例えば、自宅から通勤先までの景色をなるべく一つ漏らさず早送りで再生してください。

また何かを料理するところを早送り再生してみてください。
料理したことがないという人は、趣味のことをするとき、手順を最初から最後まで早送りで思い出してみてください。

 

3.走馬灯

人間は死ぬときに走馬灯のように人生が思い出されるなんていいます。
これを今やってみてください。
コツは言葉を使わないこと。
最初から最後(現在)まで言葉は必要ないはずです。

思い出す限りの古い記憶からずっと画像だけで、順番は多少前後してもOKなので、順繰りに思い出していきます。
最初は飛び飛びで、記憶もあいまいですが、徐々に密になっていくし、速く思い出せるようになります。

そのうち「あ~、そんなことあったなぁ」と派生していきます。
大切なのでもう一度書きますが、コツは言葉を使わないことです。

 

まとめ

言葉を使うと左脳が支配的になります。
左脳が出しゃばると右脳に特化したトレーニングにならなくなるので、効果が落ちます。

画像だけ、動画だけで言葉を使わずに脳内を検索してください。
いっぱい出す練習を繰り返すと、遠い記憶へのアクセスも速くなるので、記憶を組み合わせるアイデアや閃きにたどり着くスピードも速くなります。

 

 

追記1
パソコンでもスマホでも静止画の画像より動画のほうが処理に負担がかかります。
これは脳でも同じです。
右脳に格納している動画記憶のラベル(記憶の棚の番地)に辿り着けば、自動再生が始まるので、あとはそんなに大変ではないと思います。
でも、動画の検索はよっぽど意識していない限り、ほとんどしてきてなかったはずなので、まあまあ疲れるはずです。

 

追記2
これが右脳トレーニングになるの?と疑問を持った方もいると思います。
検索の練習をして何の意味があるのかと。

記憶の番地やラベルは右脳に格納されて、記憶自体は左脳に格納されていると言われています。
記憶を検索するときは、まず右脳で番地やラベルを探し、見つかったら記憶の棚である左脳へ取りに行きます。
思い出せないのは記憶が消えるのではなく、右脳の検索機能が衰えるから記憶に辿り着けないだけなのです。

アイデアはゼロからは生まれるものではなく、過去の記憶の組み合わせから閃くものです。
検索機能がサビついていると限られたもの、何度も使ったものしか使えないので、どうしてもマンネリ化してしまいます。

まずは遊び感覚でやってみてください。
頭がジンジンして湯気がでる感覚を体験したら、鍛えられてる証拠です。
頭もアイデアも柔軟になりますよ。

 

               (以上です)

 

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